ハル

劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のハルのレビュー・感想・評価

4.3
周囲から薦められることの多かった『ハイキュー』
元バスケ部なので、バレーは学生時代から横でやっているのをよく見ていて、助っ人で練習に混ざったりもしていた馴染みあるスポーツ。
加藤陽一に憧れ、石川祐希に歴史を感じる世代。
評判の良さも相まり、IMAXへ(無料キャンペーンを活用して、最終話付近まで原作を一気読みして臨んでいます)

結論から言うと…見て大正解。
素晴らしかった!
“バレー”という枠組みで括る必要もなく、多感な世代に大切なものが余すことなく描かれている。
友情、勝ちへの執念、諦めない心、ベンチメンバーの大切さ…等、様々な視点から
登場人物達の人格形成されていく模様が伝わってくる。
ヒトが秒単位で成長をする瞬間を目の当たりにできるなんて…贅沢すぎる時間だ。

劇場版の主人公はちびっこスパイカー日向 翔陽ではなく、孤爪 研磨にしているフシもあり、これは『THE FIRST SLAM DUNK』と重なる部分。
フォーカスするポイントを増やすことで、幅の広さ、面白みがより深まっている。
翔陽と研磨の関係性、駆け引きせずに感情をぶつけ合える純度が羨ましい。
部活時代が恋しくもなる。

喜びも悲しみも辛さも現実の厳しさも…あらゆる気持ちが凝縮された稀有な絶品でした。
85分と絶妙な上映時間に抑えているのも◯
間延び感を全く感じさせず、アニメーション技術は言わずもがなの最高峰。
言う事無し。
“センターオープン”で翔陽が殻をぶち破る瞬間、感情の希薄な研磨が周囲への感謝やバレーへの想いを認識するシーンに誰しも激しく心を揺さぶられるはず!
大画面、大音量で鑑賞するのが最適解な一作なので、お近くの劇場へ是非。

一つ注意点は未読でも分かるように作られているとはいえ、キャラクター同士の相関図や背景を知っていたほうが遥かに楽しめると思います。
勿論、基本的なバレーのルールも入れておいたほうがいいです。

余談
原作を一気読みしているなかで一番衝撃を受けたのは207話の最高到達点を競う回。
日向 翔陽の身長は164.2センチで叩き出した数値が333センチ!
自分は現役の時ギリギリでダンクができるくらい飛べたんだけど、それでもベストが約325センチだった。
サイズが180センチ近くあってその程度。
日向はスパイクジャンプ120センチ以上叩き出してることになるので、生で見たことがないレベルの超驚異的なアスリート能力です。
一般の方は260〜270センチくらいだと思いますし、逆算すると日向は常人の2倍は飛んでる事に…
NBAのトップ・オブ・トップ、昔でいうとスパッド・ウェブ(史上最も小さなダンクチャンピオン)やネイト・ロビンソンのレベル。
今だとイメージしやすいのはレバンガ北海道の“高橋幸選手”が近いかな。
169センチで楽々一人アリウープをぶちかます化け物だけど、日本人では彼が一番近い存在かもしれないです(自分の知る限り)
気になる方は検索してみてください(高さの例えがバスケばかりになってしまいすみません…)
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