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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のkanacoのレビュー・感想・評価

4.2
バレーボールに熱中する男子高校生の青春ドラマ「ハイキュー!!」の劇場版アニメ。春高校バレーの三回戦、因縁も親交もある良きライバル烏野高校と音駒高校が練習試合ではない「もう一回」が無い試合でぶつかり合う!空で戦うカラスVS地で戦うネコの〈ゴミ捨て場の決戦〉はとても熱くて爽やかな一戦🔥🏐(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

★登場キャラクター、ストーリーなどのネタバレの記述があります。未鑑賞の方はご注意ください。

◆あらすじ◆
音駒高校バレー部2年であり圧倒的ゲームメイクセンスを持って試合の流れを支配するセッター孤爪研磨は烏野高校バレー部1年・日向翔陽との出会いを回想する。研磨と日向は仲がいいが性格は正反対。バレーが大好きで熱い日向と違い、研磨にとってバレーは好きでも嫌いでもない「別に普通」なもの。バレーを続けているのは自分がいないとトモダチ(チームメイト)が困るから…。そんな彼に日向は「『別に』以外のこと言わせるからな!」と宣言していた。バレーよりもテレビゲームが好き。でも今まで出会ったことのないタイプの日向はなんか「面白い」。だからしてみたくなった、練習試合とかではない「もう1回がない試合」を。そして春高校バレー、第3回戦。親交が深く因縁もある音駒高校VS烏野高校…猫VS烏の〈ゴミ捨て場の決戦〉が実現する。果たして勝敗の行方は…。

❶人気のバレースポーツコミック「ハイキュー!!」の劇場版アニメ!

週刊少年ジャンプ等に連載されていた古舘春一のコミック『ハイキュー!!』のアニメ映画化。バレーボールに熱中する高校生男子たちの青春ドラマがとっても熱い人気作品です。

かつては全国大会に出場するような強豪校なるも、当時の監督が引退してから弱体化し今は〈落ちた強豪 "飛べない烏"〉と呼ばれている烏野高校。そんな高校に入学した小柄だけれども高い運動神経と突出した跳躍力、そしてバレーへの強い情熱を持つ日向翔陽と、中学時代に「コート上の王様」と呼ばれたセンスの塊である天才セッター・影山飛雄擁。性格や思考の相違から反発しあいながらも一緒に成長していくこの1年生コンビと、彼らと同じようにバレーを愛し真っ直ぐに成長していく、個性豊かな烏野高校バレー部の仲間たちが一丸となって再び全国の舞台へ上り詰めていく…という物語。

…というkanacoのイメージ🤔

Kanacoの『ハイキュー』歴では原作漫画は未読。アニメは第2シーズンの一部分6話~11話(烏野高校、音駒高校、梟谷高校の合同(?)合宿編)。あと第3シーズン(烏野高校VS白鳥沢学園高校)のみ!なんて中途半端🤣なのでボヤっとした知識でこのMARKを書いているので間違いがあったらごめんなさい!

この劇場版で描かれているエピソードは主人公チームである烏野高校と親交あるライバルチーム・音駒高校の公式試合。烏野高校と音駒高校は昔から交流のあるライバル同士。強豪だった時代にはよく練習試合をしてカラス(烏野)対ネコ(音駒)…〈ゴミ捨て場の決戦〉と呼ばれていましたが、強豪校時代の監督が引退してからはその交流が途絶えていました。しかし日向たち代ではまた深い交流が始まり、練習試合や合同合宿を通じてライバルとして、友人としてバレーを切磋琢磨してきました。

そして本戦、春の高校バレー。練習試合ではない「もう一回」が無い試合を!ついに因縁の〈ゴミ捨て場の決戦〉が始まる!!…って感じですかね~🏐

❷対照的なスタイルで戦う2チームの激闘はとても熱くて爽やかな一戦!!

見終わった率直な感想としては…めっちゃ良かった!!✨🙌😆

シリーズの主人公は烏野高校の日向翔陽ですが、この映画の主人公は音駒高校の孤爪研磨です。ただし日向翔陽はシリーズの主人公として真っ当に存在感がバリバリですし、それぞれのチームメイトに見せ場があり、仕上がっている2チームは正しくそれぞれ一丸となってお互いにぶつかり合います。

2チームの対照的なバレースタイルの激突もワクワク。とにかく熱くて本能に従うが如く体を動かしまくる日向翔陽とTVゲームの攻略をするが如く淡々と冷静に場面を読み相手をじわじわ追い詰める孤爪研磨という個人の特性からも各チームの色が見えます。5人で攻撃を仕掛けるというシンクロ攻撃を得意とし、〈攻めの烏野〉と呼ばれる超攻撃型、全員で何度も飛び上がる空中戦「カラスは空で戦う」烏野高校と、粘り強くボールを拾い上げながら前半でじっくりと相手を観察しゲームメイクして虎視眈々と相手を崩していく、〈守りの音駒〉呼ばれる超守備型、繋ぎをモットーにする地面戦「ネコは地で戦う」音駒高校。

とにかくラリーの1回1回が毎度長い!飛んで打ちまくり、這って拾いまくる!たぶんこの試合がリアルに起きたらTVで鑑賞している人すらメチャクチャ疲れてしまいそうです😂回想が度々挟まれてキャラクターたちの関係も描かれ、仲良しだから、お互いを認め合っているからこその〈和やかさ〉と〈ギラギラ〉が混在する試合模様。負けたくない、決まらない、疲れた、勝ちたい、すごく辛い、でもこの〈楽しい〉試合をこのままずっと続けていたい…。その様子が熱くてこの熱気に私も当てられてしまいました😌✨

私的にハイキューは他のスポーツマンガと比較してキャラクターに「良い子」しかいないという印象があって、みんなフェアプレイでバレーに情熱を持ち、とにかく爽やかなスポーツコミックのイメージです。バレーが強すぎる…という意味合いはあっても〈悪〉みたいなキャラクターがいるイメージがあんまりない🤔

一方でハイキューのキャラクターたちはバレーに底知れぬ情熱=狂気を抱いており、時折にそれが猛禽類(音駒だと鳥じゃないから猛獣か)のようなサイコパス表情で漏れ出す瞬間が度々あります。その瞬間がこの映画でも溢れていたのが良かったです。瞳孔がギュンって細くなってこちらが「ヒエっ」って恐怖を感じてしまう様子がただ事じゃなくて素敵~🤭

ちなみにkanacoの最押し、烏野高校のミドルブロッカーであるツッキーこと月島 蛍。今回の試合での活躍はもちろん、音駒高校や梟谷高校との合同合宿での黒尾さんや木兎さんたちとのエピソードやシリーズを通しての成長も見えて良かった✨👏😆皮肉屋で冷めていた少年の笑顔の破壊力はプライスレス!劇場ではなく自宅で見ていたら、私は机をバンバン叩いていたに違いない(やめなさい)。

🏐🐝「そんなに数は見ていないですが、少年マンガのスポーツ系で劇場版アニメとなった作品群の中では一番面白かったかも!私は〈倒すべき高い壁〉という、ある意味では敵(それは必ずしも悪役という意味ではない)となる相手との試合よりも、主人公たちとチームとしても個人個人としても強いエピソードを持つような親友であり良きライバルとの、お互いを認め合いつつも全力で叩き伏せようとする一戦(弱虫ペダルなら総北高校VS箱根学園、黒バスなら誠凛高校VS海常高校みたいな…)が大好物なので、その意味でもこの烏野高校VS音駒高校は最高でした😌✨」
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