このレビューはネタバレを含みます
アニメ勢なので、悪しからず。
演出という観点、そして音駒ファン(特に研磨、黒尾)ならとても良いと思えるが、作品として見ると浅いかなぁ、と感じる作品であった。
アニメ/シーズン4の頃から「ゴミ捨て場の決戦の実現」を仄めかして期待値を上げていた割には、かなりあっさりしすぎているところは否めない。正直なところ、シーズン4のどんぴしゃりでお馴染み、宮ツインズの稲荷崎高校戦の方が、人物・試合描写共に内容の密度が濃いと感じた。好みがあるとはいえ、そのバイアスを取り除いても、映画の粗雑感は拭えないと言わざるを得ない内容(ハイライト集、いわゆる総集編のような内容)であったと感じる。
たった1時間強、アニメにしても約4話程度分にしかならない構成で勿体なく、「ゴミ捨て場の決戦 1/2/3セット目」の3部作にしても良かったのではないかと思うが、おそらく大人の事情だろう。公開してくれたことに、まずは感謝しなければならない。
しかし、最後の研磨の一人称視点の描写は大画面で見てとても良かったと思える。これは予想であるが、最後のクレジットにてTROYCAが参加しているのを確認したため、彼らが担当したシーンだと思われる。
良いが残念な、惜しむところが多き映画だったと思うが、とりあえず飲み込む。