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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦のno6clubのレビュー・感想・評価

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満仲監督の、アニメーションとバレーに対しての愛とリスペクトが濃縮された作品だ…感動した。この映画バレー未経験者が作ったんですよ。

ハイライトはやはり研磨視点のあのシーンですよね。私コートの中にいたんかと思った。すでに満仲監督は10年前に同じ演出やってるんですよね。
映画をみた皆さん、アニメ第二期op『アイム・ア・ビリーバー』のサビ部分の映像をもう一度みて欲しい。だいたいのアニメのopサビ部分て一番盛り上がるところなので、キャラのアップとか、必殺技を披露してるシーンが映ること多いんですけど、このアイムアビリーバーではまずバレーボールがずーっと中心にいて、ひたすらボールを目線で追いかける、コートでプレーしてる人の「視点」になってるのマジで天才すぎてこんなにリスペクトのある演出ないよなあ…となるんですよ。ちなみに夜久さん視点。

どうしてもアニメなので、試合中にモノローグとか入ってバレーボール経験者からしたら「いやプレー中にこんな考えてる時間も喋ってる時間もねえわ!」となるらしいんだけど、それ承知の上で「実際の流れで変人速攻をやったら相手側からこう見えるよ」っていうのをopでやってのける満仲監督…。この演出をいつかアニメ本編でもみられたらなあと思っていたんですけど、まさか約10年越しに劇場版でみられるとは…。

絵柄が1~3期とは違う4期のままでも、「これですよこれ…ハイキューってこんなだったよなあ…」ってなるのすごい。

研磨の「ずっと面白いままでいてね」のシーン…なんかもう…天才すぎて…引くレベル。
デイミアン・チャゼル監督の『セッション』という映画で、「映画館って迫力あるド派手なサウンドを体験するよりも、徹底された究極の静寂、無音状態を体験するためにあるのかも」と思ったんですけど、ハイキューでそれ体験するなんて思ってもみなかった。原作先に読んでたんで知ってたシーンだけど完全に油断した。怖かった。
「面白いままで居てね、そんなあなたが大好きだから」の含意がある…ッ!孤爪研磨がアイラブユーを翻訳したら「俺にバレーを教えてくれてありがとう」とか「面白いままで居てね」とかになる…ッ!

満仲監督、コナンの映画作ったり『君たちはどう生きるか』に参加してて多忙だったし、ハイキューは3期の時点でやりたいこと全部出しきったから、もう戻ってくるとは思わなかったって言ってたのに今回劇場版で戻ってきてくれて本当に嬉しいよ…愛とリスペクトがめちゃくちゃ伝わるアニメを作ってくれるあなたがハイキューのキャラクターたちに命を吹きこんでくれるのマジありがたい…次回作も楽しみにしてる…。
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