たつなみ

強盗放火殺人囚のたつなみのレビュー・感想・評価

強盗放火殺人囚(1975年製作の映画)
4.5
『松方弘樹脱獄三部作』最終作。
(2作目より先に観てしまった)
ひたすらエンターテイメントに徹しようとする姿勢に感服する。
バカでエロくてカッコいい。
松方弘樹と若山富三郎の最高のバディムービー。

絶体絶命の状態に追い込まれても何故か逃げ切れる警察の無能っぷりや、前戯無しでいきなり挿入してあっという間に終わるせわしない濡れ場は最早お馴染み。

でも本作で秀逸なのは潔い程の編集。
とにかくサクサク話が進む。
シャバでヘマした直後にはもう刑務所で痛めつけられてるの笑った。
一方で泣かせるシーンはしっかりと観せる。
緩急の使い方が大胆でホント面白い。

ただちょっとだけ残念だったのは脱獄シーンがアッサリ目な所。
何ヶ月もかけて地道に準備する所好きだったのに。

それにしてもラストがシブすぎる。
観終わった後の爽快感が半端ない。
今時の日本にこんなギラギラした作品を作れる骨のある監督居ないだろう。