プロレス史に残る伝説の一家が、一族の呪いに向き合う嘘のような本当の物語。
歪ながらも仲睦まじく、親子二人三脚でチャンピオンになる夢を追う兄弟を襲うあまりにも残酷な不幸の連続は一切の誇張抜きの真実。
その悲劇に向き合い、苦悩する兄弟達を演じるザック・エフロンを始めとする演者の方々の演技力と、本物のレスラーと見間違わんばかりの肉体改造を施した肉体美は圧巻。
悲劇が波のように押し寄せ、地獄のような展開が待っていても、映画に引き込まれ、これ以上ない満足感で観客を満たしてくれるのは、監督の天才的な構成力の賜物。
そして何より実際に本人たちが組み合い、
当時のテレビ中継のテロップ・画角を再現、
極限まで選手に迫る、
観客の1人として試合を観ているかのように思わせる等、
様々な表現・演出方法で描かれる数々の試合シーンは、
数多あるプロレス映画の試合シーンの中でも究極と言って良いレベル。
特にリック・フレアー戦の完成度は「タイムトラベルをして当時の本人を連れてきたのでは？」と錯覚するほど。
脚本・キャスト・技術・プロレス、どの要素をとっても完璧な作品だと思いますので、
プロレスに詳しい人は勿論、
全くプロレスを知らない方でも予備知識無しでも最高に楽しめるトンでもない超名作ですので、是非とも視聴することをオススメいたします。
個人的2024年ベスト映画。
