メザシのユージ

アイアンクローのメザシのユージのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
4.3
2024/04/06
(20本目)
「アイアンクロー」

アメリカのプロレスファミリー、フォン・エリック家の実話をベースに描く人間ドラマ。エリック一家に起きたことは確かに「一族の呪い」だと言われても仕方ないかもしれない、それぐらい悲劇的なものだった。

しかもこの呪いの元は「父親が成し得なかった夢を子供たちにたくす」ことから始まっている。

母親は信仰で、父親はプロレスで家族を守ろうとしたと言っていたが兄弟が苦しんでる時に両親は「兄弟でどうにかしなさい」と突き放す。

父親の夢という呪いを、もっと早く手放すことが出来てたらこんな悲劇は起きなかっただろう。

過酷なトレーニングと痛みを忘れるためのドラッグと、体を大きくするためのステロイド。その結果が二人が自殺、一人は病死、長男が会社を売却した時はホッとした。

彼の二人の息子は、人の前で涙することを「当たり前のこと」と言う。主人公の父親は兄弟が死んでも涙を流すなと言っていたのだが。
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とー!(クルクルクルクル、スタッ)「アイアンクロー」観たで!

アメリカのプロレスファミリー、フォン・エリック家の実話をベースに描く人間ドラマ。
息子たちをプロレスラーしてチャンピオンベルトを目指せと檄を飛ばす父親。その父親の夢=呪いの話だった。

父親の夢を背負わされた兄弟の悲劇の物語、エリック家にここまで酷いことが起きてたと初めて知った。

母親は信仰で、父親はプロレスで兄弟達を守ろうとしたがそこ愛はあったのか疑問が残る。両親ともども何かトラブルが起きても「兄弟で解決しなさい」と突き放す。それに逆らえない息子達は軍隊か、もしくは洗脳されているようだった。

この映画は非常に美しい映像で、次々とおきる悲劇を描く。一体どこで、進む方向を変えたら良かったのか。父親の夢という呪いをもっと早く手放せてたらこの悲劇は起きなかったのだろうか。