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アイアンクローのNoiseのレビュー・感想・評価

アイアンクロー(2023年製作の映画)
4.1
呪われたプロレス一家、フォン・エリック一家で兄弟達が立て続けに亡くなる悲劇を描いた実話ベースの映画。

父親のフリッツ・フォン・エリックは、その巨体を活かし大きな手で相手の顔面を鷲掴みにして、とんでもない握力で圧迫する必殺技「アイアンクロー」を産んだ偉大なプロレスラー。
小さい頃、プロレスごっこをしていた時に、たまに友達がアイアンクローを掛けてくるのですが、ほとんどの場合、そんなに痛くないのですが、腕っぷしの強い友達に掛けられると本当に死ぬほど痛かったのを思い出しました。😣


フリッツ・フォン・エリックは、映画冒頭で『誰にも頼らず、自分の力だけで頂点に立つ』と言う。この言葉は、父親の決意であり、彼にしてみれば相当の覚悟なのかもしれない。ただ、その意思を受け継ぐ側にしてみれば呪いの言葉に他ならない。

父親が息子達に求める強さを軸とした男性性を、洗脳や序列などで息子達に背負わせる。息子達も一生懸命、父親に応えようとするが、やがて抱えきれなくなり、何らかの形で表面に現れ.....
観ていてとても恐ろしくて、その救いの無さに悔しさが込み上げてきました。
ただ、その一方で、兄弟愛や家族愛という救いの部分もしっかりと描かれているのがとても良かったです。
最後は、自然と頬に涙が伝っておりました😢👍
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