クソ親父め。あそこまで連鎖的に不幸が訪れれば“呪い”と喚きたくなる気持ちはわかる。ただ彼らにとって一番の元凶はあの親父ではないか。ケビンが息子たちと幸せを噛み締める瞬間に家族という呪いが幸福に転じた。心が良くも悪くも揺さぶられ続けた傑作。
ケビン、デビッド、ケリー、マイクのフォン・エリック兄弟。彼らにチャンスが訪れるたびに不幸が襲います。
一体なんで自分たちばかりが…って観てるこっち側も一つひとつの事柄が起きる直前にイヤな予感を突き付けられてしまう。
これマジで振りだよな…ってシーン変わって絶望、そして絶望の連続。
ザック・エフロンの身体の仕上がりが凄まじすぎて、逆に悲壮感が高まるというか。
さらにプロレスファンとしてはアガる名レスラーたちの登場。
“ネイチャーボーイ”リック・フレアーの成り切り具合は抜群だったし、ほかにもザ・シーク、ハーリー・レイス、ブルーザー・ブロディなどなど。
欲を言えば日本でのデビッドを観たかったものだが、そこはケビン主役の本筋とはズレてしまうから致し方なしですかね。
とはいえ、アメリカンプロレスファンとしてはこの上なく特別な映画となりました。
僕のアカウント名のEDDIEもプロレスラーのエディ・ゲレロからとっているので、今回ザ・シークを演じ、映画のレスリングの指導をしたチャボ・ゲレロ・Jr.がエディの甥っ子という縁もありますしね。
〈キャスト〉
ケビン・フォン・エリック(ザック・エフロン)
デビッド・フォン・エリック(ハリス・ディキンソン)
ケリー・フォン・エリック(ジェレミー・アレン・ホワイト)
マイク・フォン・エリック(スタンリー・シモンズ)
パム(リリー・ジェームズ)
フリッツ・フォン・エリック(ホルト・マッキャラニー)
ドリス(モーラ・ティアニー)
ランス・フォン・エリック(マクスウェル・ジェイコブ・フリードマン)
ザ・シーク(チャボ・ゲレロ・ジュニア)
リック・フレアー(アーロン・ディーン・アイゼンバーグ)
ハーリー・レイス(ケビン・アントン)
ブルーザー・ブロディ(クレイジー・ルイス・セレイヒノ)
ジノ・ヘルナンデス(ライアン・ネメス)
※2024年新作映画49本目
※2024年劇場鑑賞48本目
