辛すぎる。自分にも同じように兄弟がいるからより主人公たちに感情移入しちゃってあまりにも辛かった。
かつてプロレス界で名を馳せたフォン・エリック家の光と影を描いた作品。
確かに表面だけ見ると父親もそこまで悪い人には感じないし、兄弟たちは皆んな仲良すぎるし、夫婦仲も悪くない。ただ所々に見え隠れするこの家の異常性、違和感。それがだんだんと大きくなっていき、そして最悪の形となってしまう。誰か止められなかったのか、そう何度も思った。ただ縦の繋がりが歪な分だけ、横の繋がりが更に強くなるのかもしれない。それだけがこの作品の救いでした。
決して"良い"映画だったとか万人に観てほしいと言えるタイプの映画ではないけれど、観ればきっと自分の家族を大切にしたくなると思う。俳優陣の演技も素晴らしくて、特にザック・エフロンは圧巻でした。何故アカデミーは主演男優賞にノミネートさえしなかったのか。近年賞への風当たりが強いのはこういうのが原因じゃないのか？
