みさキチ

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版のみさキチのレビュー・感想・評価

5.0
今まで見てきたリバイバル上映は、割とスクリーンが小さいことが多かったんだけど、なんばパークスシネマはスクリーンが大きくて嬉しかったです。
大画面、大音量でレザボア・ドッグスを新年一発目に見れたの最高でした……

お陰(?)でピンク(スティーヴ・ブシェミ)が着ているシャツが、襟にボタンがついているボタンダウンシャツだったことが判明しました。
なんならワイシャツの下に着てるインナーが白いことまでハッキリ見えてしまって……
最高です、ありがとうございました。
序盤のムダ話のシーンでコーヒーのおかわりを欲しそうに何度かマグカップ持ち上げては下ろしてを繰り返している仕草が本当に好きです。
チップを払いたくない理由がスティーヴ・ブシェミの演技/仕草に現れているのが、めちゃくちゃグッときました。
彼は最後、逃げたけど中々エンジンがかからず、もしかしたら殺されてる(若しくは捕まった)かもしれないっぽくて……????
私の中では逃げ切ってるんですが、どうなんでしょう……
逃げ切ってて欲しい(切実)。

ホワイトがオレンジを介抱しているとき耳元で何か囁いていたシーンで、テレビで放送してた吹き替え版だとホワイトが「何だかよぉ、ヘンな気分になっちまいそうだ」と言い、それを聞いたオレンジが笑うんだけど、今回の字幕版だと何も出てなかったですね……
ホワイトがポケットに入れてる物リストが欲しいです。
いつも小さい櫛を入れて持ち歩いてると思うと、急に可愛く見えてしまって困ります。
あとライターの構造が知りたい。
火を点けにくそうに何回も擦ってたのは、昔のライターにありがちな仕様だったのかな……

オレンジは仕事をするときだけ(?)、左手の薬指に金の指輪を嵌めるのは、何か意味があるんでしょうか。
気になりすぎて夜しか眠れません。
小話の練習をしているときのオレンジのファッションがどれも素敵。
白いタンクトップの上から直でジャケットを羽織るスタイルは、ティム・ロスだからカッコよくクールに見えるんだろうなぁ……
一般人が真似をしても、ああいう風に着こなせそうにない。
オレンジがジョー・キャボットのことをファンタスティック・フォーの怪力男みたいだと例えてたのが好きです。

ブロンド/ヴィック・ベガが集合に少し遅れた理由が、ドライブスルーに寄ってたからなのは面白すぎる。
トランクに拉致した警官を乗せたまま注文してたんだと思うと、本当にヤバい奴すぎて好きです。
しかも(食べながら運転してきたんだと思うけど)残ったドリンクを持って急に現れる。
最高に強キャラムーブをかましてくる圧倒的に面白い男…!!
ダンスシーンを見て『パルプ・フィクション』のヴィンセント・ベガが踊ってたのは、子供の頃から兄弟で踊ってたからなのかな……と想像してみたりして。

ブラウン(クエンティン・タランティーノ)はマドンナの話がしたかっただけで、あとは演出に集中したかったのもあると思うけど、出番はそれだけ……
もうちょっと出番があっても良かったのでは?と見る度に思ってしまいます。

ブルーを演じたエディ・バンカーの出番は序盤のみ。
元犯罪者で犯罪小説を書いている作家でもあり、タランティーノ監督が彼のファンであったため出演することになった。
って、割と凄い経歴。
友情出演のような感じなのかな?

全部のシーンがカッコよくて好きです。
BGMが流れると、より一層クールに。
何もかもが好きな作品です。
特に、80年代っぽくない細身のネクタイに、黒の細身のスーツ(60年代のモッズっぽい)を着た男たちが横に並んで歩いている。
それだけのオープニングなのに、何よりもカッコイイ。
気分を上げる為にもスーツを着て見に行ったのですが、そういう人間は私だけで浮いてしまいました……
また『クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男』を見直したくなってます。
二本立てで上映して欲しかった…!!
みさキチ

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