白波

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版の白波のレビュー・感想・評価

4.6
劇場鑑賞
レザボアのリマスター上映、昨年末の上映アナウンスからずっと楽しみにしてました。
何度か見てますがスクリーンでは初めてなんです、どうしたってワクワクするでしょう。

さて、誰もが知るタランティーノ初監督作品。
先に脚本を手がけた「トゥルー・ロマンス」や「ナチュラルボーンキラーズ」での受難。
そしてもう待ちきれないと、友達をキャストに起用して自主制作しようとしていた所に舞い込んだ奇跡的な流れ。
その後プロデューサーとして長い付き合いとなるローレンスベンダーとの出会い。ラブコールを送ったハーヴェイカイテルの快諾と惜しみない協力。彼の特徴となる長回しに反対が多い中背中を押したテリーギリアム。
こんな出会いの連続で産まれた作品なんですよね。
まず冒頭のマドンナの件。こんなどうでも良いような喋りの長回しは見たことが無く、最初から釘付けでした。
そこからの「Little green bag」の入れ方とか凄いですね。今でも鳥肌が立つようなオープニングです。
物語のほとんどを倉庫で展開させ、バックボーンや犯行時の様子を前後に散らせた斬新な構成。
ハーヴェイカイテルをはじめ、男臭いキャスト陣も見所の一つです。
また「パルプ」や昨年公開されたドキュメンタリー「映画に愛された男」を観た後だと、小ネタや裏側が分かり更に面白くなるんですよね。
あと何と言ってもリマスター版はきれいでしたね。
それと音響も良くなってました。
これを劇場で観れて本当に良かったです。
それにしても、これがデビュー作ってすごいですよね。
そして残念ではありますが、次回作にして引退作となる「ムービークリティック」もとても楽しみです。
改めて、傑作でした。
白波

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