このレビューはネタバレを含みます
従来の劇場作品と比べると制約の多いイメージがあるVシネマ/Vシネクスト作品
そんな中でも、本作は成功例の一つだといえる
物語の構成上、舞台装置としての趣きが強かったジャマトをいちキャラクターとして捉えられるようになった事は、『ギーツ』という作品にとって大きな前進だと思う
「自らの幸福のため他者を蹴落とす者には厳しいが、全員が幸福になる可能性は信じる」という、TVシリーズを通じて貫き通し、同時に変化を経た道長の魅力がよく表現されていた (他の登場人物も然り)
新たに登場したクイーン/キングジャマト・ドゥームズギーツ・バッファ プロージョンレイジを含め、アクション演出にも『ギーツ』らしさが詰まっており、満足度が高い
ターニングポイントが変わり、人類とジャマトの関係性がどうなっていくのかは分からないけれど、苦くも後味の良いラストシーンを観ると希望を抱きたくなる
幸福を求める願望そのものを否定しない、『ギーツ』の美点がよく出た作品だった