クリーム

カサンドロ リング上のドラァグクイーンのクリームのレビュー・感想・評価

3.6
メキシコのカサンドロというレスラーの伝記映画です。実際は、試合内容はもっと血だらけで、身体じゅう金属が入っていたり、刺されたり、壮絶なレスラー人生の様ですが、この映画ではスターになるまでをライトに描いています。マイルドにされちゃった分、ちょっと寂しい内容だけど、久しぶりに綺麗めなガエルを楽しむ作品だと思います。

覆面レスラーのエル·トポことサウルは、レスラーとしての方向性に不満を感じていました。女性レスラーにコーチをして貰い、彼女からエクソティコになるようアドバイスを受けます。そこでサウルは、女性のようなメイクをして、エクソティコのカサンドロになるのでした。

字幕の単語が解らないので↓
※ルチャリブレ→プロレスの事。
※エクソティコ→オネエレスラーの事。


ネタバレ↓



メキシコは覆面レスラーによるプロレスが盛んで、有名レスラーになると国民的スターになれるそうです。サウルの様なオネエレスラーは以前にもいたのだが、オカマ扱いでバカにされ、消費される存在だった。それを変えたのがカサンドロなのだそう。
最初は相手にされないが、サウルのパフォーマンスが観客に受けた為、主催者が彼を勝たせる様に支持すると益々人気者になって行く。女性レスラーのコーチで実力もあり、仕事が増え有名になり、お金も稼げる様になりますが、その矢先、母が亡くなり、妻子持ちのクズな彼氏とも別れます。
そして、メキシコシティでのビッグマッチを成功させ、一躍スターダムへと駆け上がって行くと言うシンプルなストーリー。
が、メキシコはやはりゲイに対して厳しく、成功した彼は15歳の時にカミングアウトしてから、疎遠になっていた父に会いに行きますが、父親は最後まで彼を認めませんでした。
レスラーとしては、成功したけど、愛を手にする事が出来ないサウルが、悲しく思えました。

ドキュメンタリーの方が詳しく知れるらしいです。内容面では消化不良でしたが、ガエルが女装を披露していて、比較的可愛く仕上がってます。でもよ、でも背格好も衣装も何か西川貴教を彷彿させるんだよなぁ。なんだかなぁ。楽しめましたけど。
クリーム

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