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スパイキッズ:アルマゲドンのコマミーのレビュー・感想・評価

3.3
【世界の危機をゲームで救え❗️】



「デスペラード」や「フロムダスクティルドーン」などで着々と地位を上げた"ロバート・ロドリゲス"だが、2001年に彼はある"子供向け映画"を発表する。

それがこの「スパイキッズ」だ。今までの作品同様、監督・製作・脚本などほとんどの仕事をほぼ監督1人でこなし、作品の要素にはレイ・ハリーハウゼンの手法を起用した。ロドリゲスが大好きな「007」などの"スパイ映画"の要素を子供向けの"家族との結束"や"子供の可能性"を描くシリーズ映画として製作したのだ。
そして今回は"リブート版"でスタッフもキャストも大幅に一新して製作された作品だが、前作までの要素を"極限まで維持した作品"になっていた。

ちなみにNetflixと「スパイキッズ」シリーズは、実は初の絡みではなく、過去に「スパイキッズ:とくべつミッション」と言うアニメシリーズを製作している。

まず今回の"両親役"や"悪役"の配役は興味深かった。「シャザム」などの"ザッカリー・レヴィ"や「アナイアレイション」などのジーナ・ロドリゲスが両親役、悪役には「アラジン」などの"ビリー・マグヌッセン"を起用するなど、オリジナルほどの豪華キャストまではいかないが、ロバート・ロドリゲス作品としてのチャームポイントの一つである旬の俳優の起用すると言う要件は果たしているようだ。
そして本作はオリジナル3作目同様、"ゲームの世界"を舞台にしている。本作の鍵となる「アルマゲドン・コード」たるものの暴走を食い止める為、ゲーム大好きな今回の主役である"兄妹"がゲームを武器に悪に立ち向かうのだが、恐らく今回も比較的"低予算"で製作されたのだと思うのだが、低予算でこのクオリティは相変わらず凄いなと感じた。「スカイダンス」や「スパイグラス」が参加しているので、もう少し予算はどうにかなったと思うのだが、オリジナル同様、ロドリゲスは今までと同じ製作方法を徹底したようだ。

ただ、私が初めて観た時は小学生の時であったのでその時は新鮮な気持ちで観れたが、時は残酷である…当時ほど惹かれる事はなかった。勿論ロドリゲスの作品は好きだし、最近はジェームズ・キャメロンとのコラボや「スター・ウォーズ」などと活躍は幅広い。
しかし、本作はあくまで子供向け。前作はまたあの「スパイキッズ」が観れるのかとウキウキ気分で多少は観れたが、オリジナル3作目と4作目で感じたグダグダが後半に現れ、飽きてしまった。私もそれだけ歳をとったと言う事だろうか?
そしてもう少し、"スパイガジェット"の出番が増えるともっと楽しめたかなと感じた。

ただ、ロドリゲスには今後もこう言った子供向け作品も「マチェーテ」や「デスペラード」のような大人向けながらも子供っぽさも残った低予算アクションも今まで通り作ってほしいなと感じた。
なんだかんだ、ロバート・ロドリゲスの作品は毎回発表されるたびワクワクする。
子供が中心になって活躍する作品がハリウッドで製作される事が段々と少なくなるなかで、「ヒーローキッズ」や本作のような作品を変わらず作り続ける監督は重宝される存在なのではないだろうか?

ロドリゲス監督は今年は「ドミノ」も楽しみだが、子供向けと大人向けを行き来する監督のますますの活躍に期待したい。
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