前情報なしで見てよかった。脚本としてはどうかなぁと思う部分があっても、雰囲気でやられちゃう。このトーン、好き。
何も起きなくてもずーっと見てられる気がしてしまう。
原作は読んでいないけど、映画『リプリー』も、『太陽がいっぱい』も大好きだった。輝かしく魅力的な人物に憧れる地味な主人公は、やっぱりどこか自分を重ねてしまう。歳を重ねて落ち着いたけれど、若い頃に抱えていた自分の中の醜いモンスターが騒いでしまう。劣等感を抱えて生きてると、つい惹かれてしまうタイプの悪役。
と、共感してたけど、どんどんこちらをドン引きさせていき、異様な展開に置いてけぼりになる。
『プロミシング・ヤング・ウーマン』も似たような感覚があったな。
とりあえず警察が無能すぎる。笑
ラストシーンは、役者って大変だな…と同情してしまった。そんなことするまでの価値のある作品だとも思えなくて笑。
でも好きだったんだけどね。ドン引きするのに、つい見入ってしまう。魅せる顔ぶれと演出でした。すごいよ。
