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SaltburnのEDDIEのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
4.3
この男は一体何を考えているのか。大学に馴染めない“孤独”な男は学内の人気者と仲を育む。絢爛な豪邸でひと夏を彼の家族と過ごし巻き起こる悲劇⁉︎序盤に結末を見せてから徐々に真相を明かしていく構成に釘付けに。最後に見方がひっくり返る!

めちゃくちゃ奇怪で興味深い映画でした!
これはバリー・コーガン優勝ですよ。
主演と撮影とロケーションが最強。
マジで観てよかったし、これこそ劇場向きでしょう。なんで配信オンリーなのよ。

自分が圧倒されるのは壮大かつ豪華なロケーションと撮影。長回しを多用しながら、主人公の男がまるで異世界のような豪邸に連れて来られた気持ちを疑似体験させられます。
しかし終盤にその圧倒された感覚が視点が変わる形で逆転。撮影のリヌス・サンドグレン…知っておいて損はない男です。

こうやって感想をまとめる間にまた観たくなる不思議。決して共感も何もあるわけじゃないんだけど、この非現実的な世界観(簡単には手に入らないような豪邸での生活と生きた心地のしない家族)に浸りたいと思わせられます。
フィクションでオリジナル脚本、こういうのが観たいんですよ、僕は。

あと『Saltburn』は卵映画。
カットン家の食事に招かれたオリバー。彼に提供されたのは黄身がほぼ生の目玉焼き。焼いたつもりが生というその後のオリバーとフェリックスの関係を示唆しています。
彼らは何でも言い合える友人という“焼けた”状態に見えて、実は何も成熟してない生焼け状態だったといえます。

〈キャスト〉
オリヴァー・クイック(バリー・コーガン)
フェリックス・カットン(ジェイコブ・エロルディ)
エルスペス・カットン(ロザムンド・パイク)
ジェームズ・カットン(リチャード・E・グラント)
ベネシア・カットン(アリソン・オリバー)
ファーリー・スタート(アーチー・マデクウィ)
パメラ(キャリー・マリガン)

※2024年新作映画6本目
※2024年自宅鑑賞7本目
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