東朴幕院

Saltburnの東朴幕院のレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
3.8
『プロミシング・ヤング・ウーマン』のエメラルド・フェレル監督の新作がAmazonで配信されていたので鑑賞。
これは正にバリー・キオガンが本領発揮した作品だと思った。主人公オリバーの何を考えているか読めない佇まいから表情に至るところで気味の悪さ全開であったね。
そのオリーがソルトバーンの富豪一族の子息であるフェリックスに気に入られてひと夏を屋敷で過ごす事となるが….。富豪と言っても桁違い過ぎて、オリーの行為は全く通用しない世界でより疎外感を感じると共にフェリックスへ依存していく事になってしまう。そこで愛憎塗れる感情がギリギリバランスしていたのだが、それがフェリックスのサプライズ行為から関係が崩れてしまう。
ここまでが、ソルトバーンの一族の浮世離れした所を延々と描写してるものだから作品の訴求力が落ちてしまったと感じた。終盤からの転調が素晴らしかったので、そこが残念だったね。
オリーの変態ちっくな程のフェリックスへの想いとそこからのハズレっぷりが印象的。最後のブラブラも隠さずに描写しても良かったかと。
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