のほほんさん

007/ゴールデンアイ 4Kレストアののほほんさんのレビュー・感想・評価

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私にとってボンドの入り口は本作だった。
そして今のところ唯一5回以上リピートしてる作品でもある。
なんなら本作前にはボンドとか知らなかったもんで。そしてさらに正確に言うと、映画より先に64のゲームを知ったという(笑)


しかし、劇場で観るのは初めて。
そして久しぶりに観て新たに魅力を発見したところもあった。
なんせ初ボンドなのでボンド=ブロスナンのイメージになるのは致し方ないと思うのだけど、後のシリーズに比べると、若い分ブロスナンもちょっとワイルドな風味がある。


また、以前はショーン·ビーンだぜイェーイみたいに観ていたんだけど(笑)、イギリスとの複雑な関係を持つコサックの元に生まれたアレックが、MI6に入るという歪んだアイデンティティー。故国であり両親の敵でもある英国。
ウルモフやゼニア、ボリスがヤヌスにいる理由は明かされないけど、少なくともアレックの英国に対する愛憎は、ただのカッコいい悪人に留まらない深みがあった。


そもそも本作はソ連崩壊して初めてのボンドなんだな。KGBと協力したり、他ならぬボンドが冷戦時代の遺物呼ばわりされたり。
合言葉による味方確認は古くさいのだね。


本作からMになったジュディ・デンチ。
登場シーンがこんなにも少ないのか、と思ったが、その威厳たるや!
時代遅れのボンドをピシャリとやり込め、それでいてちゃんと帰ってきてね、と見送る。完全にボンドは手懐けられたな(笑)
コニャックでなくバーボン派というのもカッコいいし面白い。


タンクに貼り付ける爆弾はモーションセンサーじゃないのね…とか思いながら観るアクションは、そんなバカなと思うところもありつつも楽しい。ボンドとアレックのラストバトルもプロの技と互いの感情がぶつかり合う迫力。
街中を破壊して進む戦車や湖から浮上してくるアンテナなど、ド派手な見所も満載。


ミニー·ドライバーは思い出したけども、チェッキー·カリョはあんな顔だったっけ…?