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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のspitfireのレビュー・感想・評価

4.3
地球がくそヤバい!東京アニメアワードフェスティバル2024の招待作品で、舞台挨拶上映に行ってきました。試写会を除いて一般のお客を入れるのはこれが初めてだそう。登壇は監督の黒川さんとプロデューサーの本多さん、司会進行は藤津亮太さん。製作中の苦労や裏話が色々聞けて興味深かったです。

東京に現れた巨大UFOとの遭遇に福島第一原発事故を重ね、311以降の混乱と閉塞感を生々しく再現していきます。しかしそんなお仕着せの空気なんか知らない、私の大事なものは私が決める!徹底した女の子のエゴの話!それが青春、それが百合、なんだよな……みたいな話だと思ってたんですよ、途中までは。途中までは。原作未読の身としては「後生な!」としか申し上げられず。後編までのあと一月半さえ待てる気がしません。助けてくれとは言いませんが、色んな人が見て生殺しで苦しんでもらえるとすごく嬉しい。

そうそう、あのちゃんも幾田りらさんも素晴らしい演技でした。キャッチーなキャスティングは話題作りではなく必然であったことを確信。
視聴環境としてのグラシネBESTIA enhancedはアニメ上映にピッタリ!ということも再確認してきました。スクリーンの発色が凄く綺麗だし、丁寧な背景美術もしっかり見れました。キャラデザより先に背景に着手されたと舞台挨拶で語られていましたが、この世界観やリアリティを表現するには背景がキモだったんだなと思います。
音響もメリハリ効いてていいんですよ。飛翔体やビームの轟音はデカければデカいほど良いですからね。上映始まったらチネチッタのLIVE ZOUNDでも観てみたいなぁ。シネマシティの極爆もあるかなぁ。

最後になりましたが、本作の上映を前にデベ子役のTARAKOさんが急逝されました。舞台挨拶の冒頭でも触れられており、収録は昨年6月〜秋頃だったとのこと。デベ子のパートは少ないながらも演技に存在感がありました。御冥福をお祈り申し上げます。
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