ヒカル

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のヒカルのレビュー・感想・評価

4.5
地球外少年少女というネトフリアニメを年始にNHKで視聴し、その内容もチャレンジングでワクワクしながら楽しめましたが、アニメーション制作のプロダクション・プラスエイチが地球外少年少女を作る為に大手のプロダクションIGから独立して作られた会社である事を知り、その志しの高さに惹かれて応援する事にしました。

 

本作はそのプロダクション・プラスエイチの映画2作目で、あのさんとかいう泡沫?タレントが声優なのは大きなマイナスポイントですが、ソラニンでヴィレヴァン系サブカル漫画界の覇権だった浅野いにおさん原作との事ですのでプラマイ0で応援実行の為に劇場ㇸ。(ソラニンは忘れましたが、記憶のイメージではいい漫画でした。)


感想は想定してたよりも2倍面白く楽しめました。映画が始まって直ぐはあのさん演ずる痛い方の主人公の言動がサブカル臭強めで漫画なら良いけどアニメではきついなと思ってましたが、キャラクター達の会話やエピソード開示につき気にならなくなり、主人公2人の魅力に引き込まれていきました。幾田りらさんの実力は竜そばで知っており安心して観てられましたが、あのさんも泡沫ではなく長生きしそうです。キャスティングはどちらもピッタリでした。訂正するとともにあのさんファンにお詫び申し上げます。失礼しました。


映画の内容は何度も想定外の方向に向かいびっくりします、漫画を読んでなければ何も知らずに観に行かれる事をオススメします。地球外少年少女に続いてテーマ盛りすぎでリスク高めの本作を破綻する事なくアニメ化したプロダクションプラスエイチ及びアニメ界で私が最も信頼する脚本家の吉田玲子さんは良い仕事をしたなと思いつつ、まだ前編ですがコレは傑作になる、と言いきりたいです。何も知らずに後編を観たいので、何とか5月24日の後編までネタバレくらわない様に気を付けて過ごします。


めちゃ面白いですよ。話題の三体といい勝負かもです。





以下は2024/4/13追記 めちゃくちゃネタバレです。






ミュージカル等の音楽系しか基本リピートしないのですが、先週旧友とアイアンクローを観て、共にデデデデ2回目観たほうが良かったなと同じ感想を抱いたので、たいして観たくもない新作を観て再び後悔しない為に2回目を2024/4/13に視聴しました。(コナン様が昨日から公開されましたので、125席の小箱一回のみでお客さんは30人弱のボチボチでした。)

感想は1回目はキャラクターにも魅せられましたが、ストーリーが面白すぎてDUNE2の様に圧倒されつつ感動されることは少なかったのですが、2回目はキャラクターへの感情移入が強くなり過ぎて、何度も落涙させられました。門出、おんたん、お兄ちゃんらはやっぱり最高でした。

私の落涙シーン3個

1 友達が亡くなって強がるおんたんが、知ってるよと叫ぶシーン

ベタで1回目から読めてたシーンですが、涙ぐみつつ、みなまで言わない門出のセリフ、背中から振り向かずに叫ぶおんたんのシーンですが、吉田玲子さん脚本及びアニメ演出には参りました。

2 陸橋での門出とおんたんの喧嘩シーン

最初に観た時も驚かされましたが、幾田りらさんとあのさんに演技をさせて後からアニメーションを作成したとの事です。まさにパーフェクトなシーンですが、おとなしかったおんたんが門出の為に怒りを爆発させるセリフは私にも突き刺さりました。

3 13階からのシーン

自殺シーンは常にきついですが、門出の本作中で最高の笑顔からの身投げは堪えました。ラストの宇宙人がバラバラと落ちていくシーンも美しく悲しいシーンで、こんな人類はとっとと滅亡せい、と思ったのは私だけではないかと。


尚、非日常での日常から非日常への転換点であった小学生パートは原作(12巻)では後半でしたが、吉田玲子が前半にもってくる事を提案し浅野いにおの了解を得たとの事です。平家物語も素晴らしかったですが、流石の脚色力です。

スパイダーバース、本作共に最終章が期待値上げすぎで応えてくれるのかの心配も有りますが、共に傑作で終わる事を願っています
ヒカル

ヒカル