ちゃんと劇場クオリティの映画だ！
OVA先行上映的な感じを想像してたので良い意味で期待を裏切られました。まだ後編を残しているけど、前編の時点でもめちゃくちゃ面白かった。
巨大UFOが空を覆う不穏な東京を舞台にした女子高生たちの青春日常ストーリー。
…と見せかけて、数々のネタがちりばめられた本格SF作品。そしてドラえもんオマージュの力と正義のあり方、友情を描くジュブナイル作品としてのクオリティの高さに圧倒されます。
デフォルメの効いたポップなキャラデザに、写実的な背景の組み合わせがナイス。
SF要素も侵略もの、タイムリープものなどこれでもかと盛り盛りにされた欲張りセット仕様。東宝特撮味のある超兵器描写にはマニアックなこだわりも感じられニヤリとさせられました。
画面構成や作画、美術や音響効果の質も非常に高く、まさしく劇場公開に相応しいクオリティ。幾多りら・あのちゃんといった、本職の声優ではないアーティストを起用したキャストの演技もキャラクターとマッチしていて違和感なし、むしろこれしかないキャスティングと思える素晴らしさです。
現在と過去の回想とで、画面アスペクト比が16:9から4:3に変わる演出も、昨今では洋邦問わず映画で多用される手法ですが、本作においても効果的に活用されていたと思います。
ストーリー的なオチは後編に持ち越しですが、前編だけでも十分に楽しめる内容なので、ぜひ劇場でご覧いただきたい一本です。
