矢吹健を称える会

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2.6
 原作未読で観賞。見終わってみて、全篇がいわゆる「フリ」であることに驚いた。謎が山ほど残されており、それらは後篇で解き明かされるのだろうが、後篇公開までの2か月間、私のなかに芽吹いた興味を生き永らえさせる自信がない。っていうか、現時点でもうわりとどうでもよくなっている。

 とはいえ、後篇を見ないことには云々できない映画とは思うので勿論終いまで見ようとは思うのだが、全体的にギャグがちょっと……。シリアスパートも「そんな展開あるか?」と正直思ったが、殺人をちゃんと描いているのは良いと思った。
 あと、たぶん後篇で重要な役割を担うキャラなのだろうとは思うのだが、途中に出てくる(地方に住んでいるらしい)女の子と、トランスヴェスタイトの男の子は、いくらなんでも登場が唐突すぎないだろうか。この唐突さは――新井英樹『ザ・ワールド・イズ・マイン』がそうだったように――漫画というメディアのなかではそれなりに納得しうるものとして描かれているのだろうか。

 それにしても幾田りら・あのの主人公ペア、声優でも全然いけるなあ。