このレビューはネタバレを含みます
一応、原作ファン。
原作は、作中全てのエピソードにおいて、友情・思春期・災害・SF・社会風刺などいろいろな要素が高密度に詰め込まれている作品なので、正直、2部作でどうまとめるのか気になっていた。
結果的に、"門出と凰蘭の友情"にガッツリ焦点を絞った物語構成になっていたな...という印象。
原作がもつ強烈なアイロニーに塗れた社会風刺が好きだった人にとっては、やや毒気が薄くて物足りなく思えるかもしれないが、2人の友情の物語としてみるなら、まとまりの良い作品に仕上がっていたのではないかと思う。
また、主役2人に声優としての手垢がついていない人物を起用したのも、結果的には作品が持つ奇抜さとうまくマッチしていて良かった。
原作未読で映画を観た人は、これを機にぜひ原作を読んでみてほしい。