アル華

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のアル華のレビュー・感想・評価

4.0
【観衆を支配するアニメ映画序章の傑作🎥】
空を支配する「アレ」が日常を変えてしまった。
人類とかけ離れた異生物(存在)と共存する日本を舞台に、高校生の主人公らの青春を描く本作。

▪︎スコア詳細
映像 3.0
脚本 0.5
音楽 0.5

◼︎映像
とても映像の説得力が高く、事実起きた出来事に対して現実逃避する表面的な様子と裏腹に「内面的な葛藤」を続ける姿が、未知の宇宙船到来による大人の「平和」への変化から、主人公らが送る青春の一部にもしっかりと描かれている。

◼︎脚本
鑑賞中は正直お話の焦点が一体どこにあるのかが読み取れず多少混乱したが、原作者浅野先生が本作の核として挙げたという「主人公おんたんと門出の話であることが絶対」という言葉で納得した描写は多い。

最も恐ろしいのは、潜在意識的に自身の正義を正当化し、未知の存在を「侵略者」として敵対する人間達と、勝手に思い描く「正しい人としての振る舞い」を強要する主人公2人の存在はさほど変わらない。

大きなスケールのお話に見せて、とても繊細で内面的な描写が多いのはそのせいだ。
黒川監督がインタビューで『新世紀エヴァンゲリオン』や『未知との遭遇』に影響を受けたと語る意味もよく分かった。

参考 : https://gigazine.net/news/20240326-dededede-tomoyuki-kurokawa-interview/

◼︎音楽
メリハリはあるんだけど、まぁね。。
あまり思い出せない。。

ただ日常の歩く音から大砲の揺れる音まで、音響は素晴らしいので、是非Dolbyなど体感型のシネマフォーマットでの鑑賞を推奨!
アル華

アル華