アニマル泉

サブマリン爆撃隊のアニマル泉のレビュー・感想・評価

サブマリン爆撃隊(1938年製作の映画)
4.3
フォードの海軍物は面白い。密室で男集団、フォード劇団が勢揃いする。本作は食堂に上から次々と船員たちが飛び降りてくるのが面白い。
ペリー(リチャード・グリーン)とスーザン(ナンシー・ケリー)のラブストーリーが絡む。イタリアでの再会場面、幸せだと泣くルイジ(ヘンリー・アルメッタ)が下手からスーザンを呼び込み、上手から帽子が投げ込まれるとペリーが飛び込んでくる、スーザンも飛び込んでくる、二人抱き合ってキスする、このリズムと運動感覚がいかにもフォードらしい。ジョニー(ディック・ホーガン)がラブレターをスーザンに届ける場面、船上に引き上げられる荷物に飛び乗って侵入するのも面白い。船は波止場と甲板に高低差がらあるので出入りが「高さ」の運動になる。甲板からペリーがナンシーの父のリーズ船長(ジョージ・バンクラフト)に殴り倒されて転がり落ちることになる。ラストで並走する船からお互いに合唱でプロポーズする場面も至福に溢れて素晴らしい。
ドレイク中尉(プレストン・フォスター)とペリーの出会いと和解の場面が煙草にライターで火をつけるリフレインになっているのが洒落ている。ラザフォード教授(エリシャ・クック・jr)がネズミを飼っていて、料理長(スリム・サマーヴィル)が料理の肉にしたのではないか?と皆んなが疑う場面が可笑しい。
フォード一座は他にも、ヴィクター・マクラグレン、ワード・ボンド、ジョン・キャラダイン、J・ファレル・マクドナルド、ジャック・ペニックなど総出演だ。
画質が悪かった。
20世紀FOX 白黒スタンダード。
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