田中孝雄

白石晃士の決して送ってこないで下さいの田中孝雄のレビュー・感想・評価

3.5
【きっかけ】 白石晃士監督
※スコア0の時 観たけど何も覚えていない

2.5を基準にしてます。

多分この1作では評価が出来ない作品なんじゃなかろうか。

今回のはわからなかった。
全てにおいて伏線だらけだった感じがした。

かいばしらさん沖田遊戯さんの2人の熱演が凄かったのは確かで2人とも同性から見てもただただ気持ち悪い2人だった。

エキストラさんよりも、TVで活躍する様な俳優さんよりもしっかりと役を作れていた様に思える。

ホント気持ち悪い(褒め言葉)。

またはあの2人から滲み出ている真性クズのオーラを嗅ぎ取った白石晃士監督が絶妙な味付けをしたのか?

しかもあの2人の気持ち悪さは映像表現として方法が違うのだが根源的には似ている気持ち悪さがある。

2人とも映画系YouTuberとしては有名な方だと思うが、他にも有名なYouTuberは居る訳で。

でもこの2人に共通する時々発せられる「くぐもった声」がリアルな気持ち悪さを効果的に発揮させるのだろう。
笑い声の中に入っているくぐもった声が発しているポジティブな言葉と異なる感情が見え隠れしている様に感じる。

かいばしらさんは「親に大切に育てられた人特有の言葉に歯切れがない感じ」「勉強や社交性はあるから何となく上手くやれているけど物事の善し悪しを親からは学んでこなかった感じ」が凄くリアル。

沖田遊戯さんは「脊椎反射で会話をしていそうな自分の欲求が先に来て思考や発言が後からくる感じ」が凄くリアルだった。

上手い。

これは他のYouTuberには表現する事が出来ない気持ち悪さだと思う。

ホラー展開としては「コワスギ」と変わらないくらいなのでホラー苦手な人でも楽しめるかと思う。

残酷描写は少なく、あの2人の気持ち悪さからきっと何か悪い事が起きる…と予感させて1時間半を走り抜ける感じ。

途中から出てくるトリック・スター的な存在が自己紹介で「カラメって名前で行き来している」って言ってたから多分この後も物語は白石晃士とカラメで続いていくのだろう。

「土地」に何かがあるのか?
「魂」に何かがあるのか?
他作品(コワスギ)と世界がどの様に続くのか?
「決して送ってこないで下さい」で続くのか?
タイトルを変えて別の話で世界が描かれるのだろうか?

続きが出れば多分わかるんだと思うが、この1作では何もわからない作品だった。
田中孝雄

田中孝雄