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熱のあとにのsaikaのレビュー・感想・評価

熱のあとに(2023年製作の映画)
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舞台挨拶付き上映で鑑賞!
重めの映画なのにキャスト監督が仲良しそうな雰囲気でよかったーー

「分かり合えないけれど分かり合いたい」を伝えたかったと、監督が言っててそれがしっくりかな。
メンヘラ女やばくて意味わかんないってレビューよく見るけど、まあそうなんだけど、共感を求めてはない。まずメンヘラって言葉意味わかんないからあんまり使いたくないな〜精神疾患とメンヘラって違う気がしちゃうのよなー


そもそも、愛についての哲学的な作品で、どこの視点からも定義付けてはない
(犯罪を美化している訳ではない

これが彼女の愛で、狂気的とか衝動的なんてのは違う正しさを持った他人からの客観的評価でしかない。
こんなまっすぐな彼女の愛を、分からないけど分かってあげたいとなぜか思っちゃう。
だからこそ、共感できない!意味わかんない!って感想に至るのかもしれない。






濱口竜介監督式本読みをされたようで、なんとなく会話に台詞感があるのはその影響かな、文語的表現も多かったし、自然な会話って感じではない
または、さなえが精神疾患系の人だからその淡々とした話し方の影響もあるかもしれない。表情の乏しさ、瞬きの少なさとかその辺も台詞感というか自然じゃない気がするのかもしれない。


ただ、ほんと橋本愛の演技すごかったーー
あるシーンで言葉自体は相手に訴えようとする言葉なのに、発し方は相手に届かないように下に落ちるように発してたってのを話されてて、太賀くんとの会話のシーンは何度もあるけれど確かにほとんど相手に届けてない届いてない。ラストシーンでやっと届けるように言葉を発してて、ちゃんとこの先分かり合えるのかもしれないと希望が見えてくるシーンになっていた
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