せっ

熱のあとにのせっのレビュー・感想・評価

熱のあとに(2023年製作の映画)
3.3

この映画が理解できなくて泣きたいのはこっちデス。

ホストの殺人未遂で逮捕された沙苗が、出所後お見合いで出会った健太と結婚したが、まだあの時の愛が真実だと疑わない沙苗とその周囲の動揺を描いた話。

おそらく、ホストに貢ぎまくる女の気持ちも、そんな女を利用する男の気持ちも到底自分はやらないし理解もできない、と思っている私達と同じ目線の普通の男健太を通して、片思いや人の気持ちにちゃんと向き合わなければ、こういうことは普通の人にも起こるよっていう話。

ただ、その普通そうな人達がホス狂いみたいになってく展開があまりにも支離滅裂で行動が意味不明で、ずっと怖かった。多分見てる間ずっと、健太の後輩が家に来て、そこにいる全員の奇行を目の当たりにした時の顔と同じ顔してた(ワンチャンあいつも赤いマフラーの女好きだった説あるけども)。

それを見てるうちに気づけば1番理解できるの1番理解できないと思っていたホス狂の女、沙苗になっているんだけど、よく良く考えれば沙苗だけ精神科医で自分の行動原理をめっちゃ説明してくれてたからなんだよなぁ。しかも、自分によって狂っていった周りをよそに自分はそれを見て、もうケリがついていたと確信しました(スッキリ)なんて、お前の他人にちゃんと向き合わない自己中心的な愛とかいう部分は何も変わってねえからなぁ💢💢ってなった。

全員が狂っていくみたいなのはまだ良くても、個人的に1番嫌だったのは、ホストの隼人がちゃんと実体としていたことかな。会わなくても自分が成長してるぐらい気づけたと思うんだけど。
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