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クラユカバのmtのレビュー・感想・評価

クラユカバ(2023年製作の映画)
3.1
劇場でアニメ作品はあまり見ないのですが、以前からX(旧Twitter)で追っていた人だし、インディー作品ならぜひ応援したいという気持ちで劇場へ。
インディーズという部分に対して一切甘えもなく、ぎっちりと作り込まれた世界観にテンポ感、講談調の向上でぐいぐい見せていく感じで、とても充実した時間でした。
地上のギミックの多さも目を楽しませてくれるのですが、地下に潜った後の怪しげな感じも素敵で、サーカス団の魅せる幻想シーンは、非常にシュールさもありリンチ的、ではないまでも劇団イヌカレーのアニメーションのように見る側を飲み込んでいく感じがありました。
立体物の作り方も3Dモデリングにセルルック調の絵を貼り付けている感じでしょうか?すこーし違和感を感じるぐらいが逆に新鮮な味として、よく機能していたと思います。
キャラクターもどれも魅力的で、パンフでも書いてありましたが荘太郎の、他のアニメでは脇役になりそうな丁度よい存在感や、謎の軍隊のタンネや眼鏡の女の子も、なかなか受けそうな見た目、キャラクターで、さすが分かってるなーという感じでした笑
チャラン・ポ・ランタンのエンディングも雰囲気に合っていて最高でした!
ちょっと難点を言えば、福面党との戦闘シーンが、どっちがどっちを攻めているのか、主人公がどこからどこへ向かおうとしているのかイマイチ分かりづらく、音の感じも迫力がなくて、ちょっと”たるいな”と思ってしまいました。
また画面全体にかかっているモヤみたいなテクスチャも、おそらく作家性的なトレードマークみたいな感じで、様々な作品通して使用されているようですが、若干うっとおしく感じるシーンもあったり、だからといって無くすのもあれなんで難しいところですが。
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