ぶみ

マイ・スイート・ハニーのぶみのレビュー・感想・評価

マイ・スイート・ハニー(2022年製作の映画)
3.0
もどかしくて、おかしくて、泣けるほど純粋なオトナの恋がはじまる。

イ・ハン監督、ユ・ヘジン、キム・ヒソン主演による韓国製作のラブコメディ。
製菓会社の研究員と、高校生の娘を持つシングルマザーが、お互いに惹かれ合う姿を描く。
主人公となる研究員チャ・チホをヘジン、シングルマザーであるイ・イルヨンをヒソン、チホの兄ソクホをチャ・インピョが演じているほか、チン・ソンギュ、ハン・ソナ等が登場。
物語は、家と会社を往復するだけの毎日を送り、何事も不器用なチホと、いつも明るいイルヨンの恋愛模様が描かれるのだが、チホが45歳、イルヨンが41歳であることからキラキラ感は皆無ではあるものの、私自身も同性として、恋愛経験のないチホをつい応援したくなってしまうことに。
そんなチホを演じるのがヘジンであり、さえない刑事や、コメディリリーフ的なイメージが強いヘジンが、俳優生活27年目にして初のラブコメに挑戦したとのことなのだが、結構これがハマり役であったため、先日観たアン・テジン監督『梟ーフクロウー』で朝鮮王朝時代の国王を演じたのに続き、新境地を開拓しつつあるなと感じた次第。
また、本作品は、本国では2023年公開であり、劇中の45歳、41歳という設定に対し、ヘジンが公開当時で53歳、ヒソンが46歳とそれぞれ実年齢のが高めとなっているのだが、これまた違和感なく、特にヒソンのキュートさには目が釘付けになることうけあい。
クルマ好きの視点からすると、チホの愛車が、キア(起亜自動車)のプライド(と思しき)という、フォード・フェスティバの兄弟車となるかなり古めのクルマであったのに対し、ペーパードライバーのイルヨンが終盤に購入したのが、同じくキアのレイなる軽自動車だったのは、印象的だったところ。
全体的には、オーソドックスにまとめられた内容であり、二時間ドラマでも十分だと言われるとそれまでなのかもしれないが、アナゴさんとも称されるヘジンの新たな顔を愛でることができるとともに、イ・ビョンホンが脚本だと知って、あの俳優のビョンホンかと思いきや、同姓同名の監督だと知って恥ずかしくなったのに加え、スターがカメオ出演していたらしいのだが、韓国俳優に詳しくない私は、全く気づけなかった一作。

イタい奴が多すぎる。
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