コーディー

ザ・ガーディアン/守護者のコーディーのレビュー・感想・評価

ザ・ガーディアン/守護者(2022年製作の映画)
3.4
服役中に産まれた娘の存在を知り平凡な人生を望む男と、そんな背信は許さん!と再び裏社会へと引き戻す組織との因縁…
と、ありがちな物語やし主人公スヒョクの特別感や感情的な説得力もやや弱いけど、そんな凡庸さに捻りを加える.やり過ぎ爆破チェイスや愉快な殺し屋バディなど、所々覗くバカっぽさは割と好きでしたw

そんな感じで物語は面白みに欠けるし奇を衒った悪役達もイマイチ垢抜けない印象ではあるけど、過去を悔いて堅気の道を歩もうとする男の哀愁、クールな表情の下で静かに怒るチョン・ウソンの色気はビンビン漂ってたし、美しい映像と暴力のコントラストもなかなか良かった。

なんとなくレフン監督の『ドライヴ』を意識したのか、ゴズリン並に寡黙なスヒョクに辛気臭さも感じたけどwそんな静かに葛藤する男とは対照的な殺し屋たちの賑やかキャラクターが楽しかったし、演じるキム・ナムギルのユルさと狂気のバランスも絶妙でした。

そして『賢い医師生活』で見せた誠実なお医者さんから一変、嫉妬に駆られるヤクザの若頭を演じるキム・ジュンハンもなかなか良い味出してたし、長髪が妙に怖いパク・ソンウンなど良いキャストにも支えられたチョン・ウソン初監督作としてはまずまずの出来って感じでしたw