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ビニールハウスのhorryのレビュー・感想・評価

ビニールハウス(2022年製作の映画)
4.0
しんどい映画ですが、見ごたえありました。キムソヒョン様がすごすぎ。説明的なセリフが排除された映画なので、彼女の身振り、視線、表情が深い意味を持つのですがそれに十二分に応える演技でした。ベテランのヤン・ジェソンとのやり取りは余韻を残すもので、さすが。

韓国映画・ドラマで、時々登場するビニールハウスを住居とする設定(ちゃんと作品を記録してなかったのが悔やまれる)。本作を見ながら思ったのは、『バーニング』(というか『納屋を焼く』)で焼かれたビニールハウスというのが、いかに今の時代から離れてた空虚なものかということ。記号としてのビニールハウスは、すでに人が生きる場所という選択肢になっているわけですから。
また、能登地震で長くビニールハウスに住まざるをえない人がいたことも考えずにいられませんでした。

住居や貧困、介護の問題を女性主人公の視点から描いてる、とても現代的な女性映画でした。
ただ、しんどすぎるので、1人で見たら落ち込みそうです。
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