ゆり

雪山の絆のゆりのネタバレレビュー・内容・結末

雪山の絆(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

この過酷な撮影に臨んだキャストスタッフに感服。
実話を元にした、雪山での墜落事故。
この過酷で、極限状態の中でもチームの皆んなは互いを思いやり、励ます姿が印象的だった。
貶しあったりしない。良いチームだったんだろうね。
信仰するものがない私からすると、祈ったり、人肉を食べることへの抵抗の理由に「神が許さない」などが興味深かった。宗教というものは、苦しい時にすがるものがあり、自分の行いの軸になるものがあるということで、人の心の支えとして心強いものなんだね。
その中で、「ロベルトが治療する手に神が宿るのを感じる。ナンドが歩き続ける時、彼の足に宿る神、ダニエルが肉を切る時、その手に宿る神。肉を渡す時誰の肉かを言わないフィト。彼らと死んだ仲間を信じる。」という一連のセリフに感動した。
ヌマの最後のメッセージ「仲間のために捧げる命ほど、偉大な愛はない」
愛で溢れた男たち。
仲間の死を無駄にしない、これ以上誰も死なせない、仲間を想う愛とそれぞれが持つ知恵や教えを惜しみなく発揮した。愛が繋いだ命だった。
救助されたその後の描写があまりなかったけれど、壮絶な経験の中PTSDに苦しんだ人もいただろう。少しでも安らかな日常を取り戻せたことを祈る。
ゆり

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