天津甘栗

雪山の絆の天津甘栗のレビュー・感想・評価

雪山の絆(2023年製作の映画)
3.6
史上随一の生々しい墜落シーンの後、ずっと寒くて、ずっとツラい。
眼前へ真っ白に広がる、残酷なまでに雄大な地獄。

遺体を食べるなど、きっと神が許さない。そんな所業を行ったら、神に見捨てられてしまうことと同義だと飢餓状態に苦しみながらヌマは葛藤する。
一方で、怪我による瀕死のアルトゥーロは語る。
「オレが信じる神は、ヌマの信じる神とは違う。オレは手当してくれる友の頭の中に神がいると感じる。山を越えて助けを呼ぶクレイジーなプランを真剣に考え、鍛えている友の脚にも神が宿っていると思う。人の肉を解体する友の手にも神は宿る。そしてその肉を誰のものだと告げる事なく、そっと渡す友の中に神が居るんだ。それらの神をオレは心の底から信じている。」

ーーーこの感覚って日本人が持つ信仰心に似てると思う。自分の周りに居る人、周りにある万物へ、日々感謝。
天津甘栗

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