Ryuichi Sakamoto | Opusのこだまのレビュー・感想・評価

坂本龍一の奏でる不協和音は色とりどりの作品になる。

音楽と音楽の合間の息づかい、鍵盤をタッチする指の音、ペダルを踏み込み音、すべてを聞き逃さないように呼吸をすることさえも忘れてしまいそうな静寂が際立つ映画です。

なだらかな水面を泳ぐように鍵盤をすべる指。星が降りそそぐような明るい音ではないけれど、その音は確実に、そこに、生きていた証でありました。力強くもなく弱くもなく存在する音楽。

身体中に音が沁み込んでゆきます。
多くの人のカタルシスになるのではないかなと思いました。

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