Joy is sorrow unmasked…

池袋のデルブか 高円寺の次郎吉
だったっけかなぁ 20年以上も昔のこと
まだ 夜も明けきってねーくせしてさ
東の空 邪魔くさい雲が 嘘っぽく紅くて
ベッタリ汗のシャツに懐いた 風と共に
ハーグローヴのフリューゲルホルン…
「これ誰のっすか？」と聞けば無言で
Moment To Momentのジャケを指し
「次世代のリー・モーガンかもよ」
って ひとりで爆笑して去ったおっさん

あん時 ロイがトランペット吹きとかなんとか
色々教えてくれりゃ いいもんを…ホントにっ！
どっかで生きてて この作品でも観ながらさ
ディジー・ガレスピーのＴシャツ着てた小僧を
ふと 思い出してくんねーかなぁ


いや 惜しい人 惜しい才能を 世界は失くしたよな
一見 堅物 敷居が高そうな…だけのジャズを
もう一度 ポピュラーなカタチに戻した男
上からも 下からも リスペクトが凄いのは
あの柔軟で変幻自在の演奏を聴けばわかるよな
hip-hopだって フュージョンだって 彼の音に壁はない
でもって スタンダードをピシャリとキメる憎いヤツ

正直 命を削って限界と闘う彼を見たくない気持ちもある
けど その情熱は あの輝きは やっぱ堂々たる最高の証明
羽なんか似合わんだろーけど あん時の紅い雲の隙間から
もう一度 未だ小僧の俺に聴かせてくれよ 最高を！

【無題】

予想してなかった話の展開だった。
楽しみにしていた作品だったので、レビューを書くのが辛くなった。
ちょっとショックだったのだ。

ロイ・ハーグローヴは、僕たちと同時代のジャズ・トランペッターで、僕らより上の世代にはジャズ・ジャイアントと呼ばれる人が結構いるのに対して、ハーグローヴはこの世代のジャイアントになるなんてかってに思っていた。

ただ、ミーハーよろしく、ハーグローヴをちゃんと知ったのは、グラミー賞を獲った「ハバナ」で、実は、時代を経るごとに進化する…というか、変化するその後の彼の演奏の方がより好きになっていった。

「モーメント・トゥ・モーメント」はバラードだけれども、実は、その後の都会的というか、新しい時代の疾走感と様々なジャンルも組み合わせたようで、歌ったり、泣いてるように聞こえる彼の演奏がもっと好きで、これはきっと世界中で愛されるのだと思った。

映画では、ドラッグの経験もあると言っていたけれども、ドラッグとは縁遠いと思っていたし、腎臓病もあれほどのシリアスさだとは知らなかった。

そして、マネジャーとの関係。

衝撃だった。言葉を失った。
「ヨーロッパ人は、ジャズを芸術として敬うけれども、アメリカ人は売れるか売れないか」
マネジャーをかばいつつも、その心の中は複雑だったのだろうと思う。

腎移植のチャンスはあったのに、忙しさが理由で……なんて聞くと、このショービズ界の生き馬の目を抜く感じは反吐が出る。

RHQは最高だったし、海野さんに対するコメントもあって、ハーグローヴは、若くして、本当にジャズ界に貢献したと思う。

もし音源があるのであれば、最後のツアーの演奏を聴いてみたい。

それは、ハーグローヴのファンのみならずジャズファンのたっての願いだと思う。

お気に入りの劇場、お気に入りのスクリーン、お気に入りのシートでフルリクライニング、寝転びながらの鑑賞。。。

上質な音楽を大きなスクリーン、いい音響で、至福の時。。。

本作でまた素晴らしいミュージシャンを知ってしまった。名だたるミュージシャン達(ソニー・ロリンズ、ウィントン・マーサリス、ハービー・ハンコックなどなど。。。)が大絶賛するのも納得。。。またCD増えそう。。。いつもながらかみさんにあきれられる。。。🤭

Jazzミュージシャンのドキュメンタリー、ほとんどハズレを経験したことないが本作も素晴らしかった。監督とご本人の関係も素晴らしい。。。正に愛がある。。。
重い、苦しい病気を治療しながらのツアー。疲れながらもその中で明るくインタビューに応え。。。

ただ、監督が本当に届けたかったツアーの模様やご本人作曲の演奏は強欲なマネージャーのせいで本作に含めることが出来ず。。。ご本人がそれを望んで強く交渉したにも関わらず。。。本当にクソなマネージャー。😤 エルヴィスとマネージャー"カーネル"と同じ関係❗️
エルヴィスと同様に、ご本人はマネージャーをそれでも自分にとっては必要な、父の様な存在と讃え。。。
しかし、純粋に彼の音楽を聴きたい視聴者、観衆にとっては本当にクソ‼️な輩😡

まー、そんな不満は置いといて。。。
カバー曲ばかりだが、それでも彼の演奏に聴き惚れる。。。そんな作品。。。👍