reb

メンゲレと私のrebのレビュー・感想・評価

メンゲレと私(2023年製作の映画)
3.3
リトアニア出身のユダヤ人ダニエル・ハノッホ少年は、9歳でカウナス郊外のゲットーに送られ、12歳でアウシュビッツに連行される。
現在91歳の彼が“死の天使“ヨーゼフ・メンゲレ医師の選別を潜り抜け、奇跡的に生き延びた過去を赤裸々に語る。
壮絶な体験を淡々と語るダニエルさんの姿は衝撃的であり、よくぞ話してくれたという感激すら覚える。
そして本作で注目すべきは、貴重なアーカイヴ映像の数々で、初めて見るものもあった。
独裁者(愛国?)を讃えるための子供たちの行進映像の中に、独伊と共に我が国の映像も有り、今更ながらに、かの戦争は鬼畜ナチスと同じ側にいたのだなぁと暗澹たる気持ちになった。
そしてダニエルさんの証言の中で、死の行進後、ハンガリーやオーストリアの民間人はユダヤ人を助けようもせず、酷い仕打ちをした(イタリア人は優しかった)という話は「異端の鳥」が思い起こされ、ますます暗澹たる気持ちになった。
reb

reb