ホロスコープからの生還者が淡々と語る。
9歳でカウナス郊外のゲットーに送られ、12歳でアウシュビッツに連行された少年、現在は91歳。
“死の天使“ヨーゼフ・メンゲレ医師の選別を潜り抜け、奇跡的に生き延びた過去、メンゲレ医師の話はタイトルとなるほどでなく、その後の壮絶な出来事の方が大半を占め衝撃的であった。
アウシュビッツが解放された時の生存者の凄まじい状態が全てを物語る。その後パレスチナへの移動も凄惨な様子が語られる。これだけのことを語れる人はもうわずかしかいないであろう。世界の事実としてあったことなのだ。
貴重なアーカイヴ映像の数々も衝撃的。その時代の教育が正しいとは限らない、恐ろしい過去を追随されられた。