映画は遠い過去のはなし

靴みがきの映画は遠い過去のはなしのレビュー・感想・評価

靴みがき(1946年製作の映画)
3.2
◎第二次大戦後。混乱期のイタリア。馬を買うことを夢見て靴みがきをする少年二人。
大人たちにそそのかされ、収容施設に入れられてからお互いの歯車が狂い出す。

◎素人子役、セット撮影ではなくロケーション撮影。一切のセンチメンタルな表現やご都合主義的展開もそこにはない。あるのは客観視で捉えた残酷さと徹底したリアリズム。

◎ストーリーとは全く関係ないけど、中庭から望む遠近法で捉えた収容施設とアーチ型の造形がまるで「キリコ」の絵のよう。中庭に差し込む光と影も美しい。