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アメリカン・フィクションのcocoのレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
3.9
3月11日いよいよ今年の米アカデミー賞が
発表になりますね。
(日本は明日。こちらはあまり興味無い。
ま、見るけどw)

ノミネートされている作品の殆どが
まだ観れていないんだけど、その中でも
気になる作品が『アメリカン・フィクション』。
このタイトルからどんな内容なのか
気になって、気になって。

アマプラで配信されていたので鑑賞。

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アメリカエンタメ界での黒人映画は
こうあるべきな作品が利益をあげる風潮に
物申す作家モンク(ジェフリー・ライト)は
出版社に【黒人らしさ】が足りないと否定されたことから、酔った勢いで黒人のステレオタイプを詰め込んだ小説をわざと書いて、これでどうだと皮肉たっぷりに冗談半分で持ち込むが、モンクの思いとは逆に小説はベストセラーになってしまい…
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面白かったです。
確かに今までの【黒人映画】と言うイメージとは
違っていて風刺も効いたブラックコメディ。

オチもなるほどそう言うオチなのねと
クスッと笑った。

今まで考えたことも無かった黒人の作品は
『こう』は、確かに言われれば私も『こう』
を求めて観てたかも。

現実社会やニュースを見ていると
知的な黒人、お金持ちな黒人も多く存在するのに
映画となると、暴力的で貧困に苦しむ黒人や
人種差別で虐げられる黒人の映画が多いですよね。
この作品に出てくる黒人の職業は
作家に医者に弁護士。
そんな所も皮肉たっぷり。

ただ、この作品を日本で暮らす私が
100%理解して笑えているのかは自信が無い。
きっとアメリカで暮らす人達(肌の色は関係なく)
の方が、もっと面白いんじゃないかと思う。

米アカデミー賞で2020年に発表された
『多様性』の条件を設けた作品賞の新たな選考基準が今年の第96回アカデミー賞から適用されるという事ですが、そんなルールが決められる事が人種差別な気がして仕方ないんだけど、どうなることやら。

私個人的には、白人ばかりの映画があっても
いいし、黒人だけの映画があってもいいし
そんな作品が良い作品なら受賞してもいいんじゃないかと思うんだけど、そこもアメリカで
暮らしてないとよくわからないですね。

ま、それによってアジアの作品が沢山
ノミネートされたり受賞する事は
喜ばしいところでもあるけど、次は
アジアばかりになるのも何だかなーな感じだし、
もうそろそろ肌の色とかどうでも良くない?
ってならないもんかなー。面倒臭い。

この作品では、人種問題も重くなく
軽いタッチで描かれているのも良かった。
面白い脚本でした。
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