「多様性の正解」
主人公はちゃんとした医者の家系で生まれた
アフリカンアメリカン(黒人)の堅物小説家。
もちろん大学も出ていて、
弟は医者でゲイだし、
立派な家で別荘もあるし、
小さい頃から家政婦もいる。
真面目に書いた本は誰も読まなく売れていなく、ギャグで皮肉を込めて書いた中身もテーマも0の本、読者が求めるチープでステレオタイプな本がバカ売れするストーリー。
アフリカンアメリカンは貧しい
アフリカンアメリカンはラップを歌う
アフリカンアメリカンは頭にスカーフを巻く
アフリカンアメリカンはタックトップを着る
アフリカンアメリカンは警察に殺される
アフリカンアメリカンは人種差別を乗り越えてヒーローになる
、、、
「アメリカは多様性の国で最高の国だぜ!」
って高らかに掲げているのに
登場人物を〇〇系というステレオタイプなケージにいれているのは何故?
別に特別なテーマとしてアフリカンアメリカンの小説を書いていないのに、
本屋ではアフリカンアメリカン小説のコーナーに置かれちゃうのは何故?
など、
アメリカがいま抱えている
「多様性」と「ステレオタイプな〇〇系」の矛盾を
皮肉たっぷりの(両方の意味で)ブラックジョークで表している映画でした笑
頭のいいコンセプトを
なるべく簡単でクスッと笑いにしたスクリプトも秀逸。
日本でも小説や漫画やアニメで
ステレオタイプの〇〇系の登場人物は多々あるし、
読書にはわかりやすいけど
あるあるや枠の中でしか活きていないキャラクターがふえているのは顕著です。
日本は単民族だからまだマシだけど
アメリカは多民族国家だから根深い。
アフリカンアメリカンの映画ですが、
小説や映画では世界中で起きている問題ですね。
世界中が「多様性の正解」を探している今だからこそ、のテーマですね。
脚本、感服でした☺️