ケジメピザ

アメリカン・フィクションのケジメピザのレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
3.5
おさまりの良い佳作
昔は こういった小規模の佳作が 量産されていたんだけどな~ と懐かしい気持ちになった

アカデミー賞授賞式を見てて「脚色賞」を獲得したので興味を持ち
アマゾン製作との事でアマプラを確認したら タダだったので早速鑑賞
他にも 作品・主演男優・助演男優・作曲と5ノミネート

主人公は皮肉屋で 近年ヒット作のない作家で 普段は大学で教鞭をとっている
そんな彼にも 母親の介護問題 それに伴う金銭問題 兄弟の問題等が降りかかる
この辺は 日本のみならず世界共通の問題で 題材になりうるテーマ

そんな中 出版業界の現状を憂いアンチテーゼの意味を込めて 偽名で適当に書いた小説がヒットする
にわかに介護施設にかかる金銭問題は解決のめどが立つが 小説がヒットするほどに注目度が増す「偽作者」と乖離していく「自分自身」とに葛藤する

今作はこの「どこにでもある」問題を 当たり前として描き 多くの人が共感できうる疲弊した日常と ほんの少しの幸せとを描いている

主演のジェフリー・ライトは その物語をまるでペーソスを擬人化したような見事な演技で観客に伝えてくれる
ケジメピザ

ケジメピザ