人間の寂しさ、胸に残る「しこり」を丁寧に描いている。
そのしこりをこれ以上大きくしないようにしよう、そんなセリフが印象的。辛い現実は消えない、それが覆ることもない。ただ、誰かの手を借りながら受け止めて生きていくしかない。
ところで、原題は「All of us strangers」ですが、この「strangers」とはどのような定義で使われているのだろう、と気になりました。
アダムとハリー、2人に共通するのは「家族の中心に自分がいない」ことかなと。様々に境遇はあれども、家族という共同体に存在していない、寂しさを抱えた人たちという意味なのではないかと個人的には感じました。
画作り、音響がかなりタイプでした。また曲選が殊更いい。映像美としてもかなり楽しめます。
