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異人たちのpenのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
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驚くほど原作小説を尊重しながら孤独であること、それに寄り添うことを軸にしたシナリオになっている。異なる時代を生きた両親とのすれ違いと対話が、この映画に独自の魅力を与えていた。ノスタルジィを誘う風景が日本の浅草からイギリスの草木が茂る草原になっていた改変に納得。
日本だと夏にするとお盆や怪談やひと夏の思い出と季節に色々と要素がくっついてくるけど、その必要も無いんだなと。でも季節の移り変わりが大事な要素であり続けているのが絶妙。

お話が進むにつれて現実とそうでない時間の境界線が次第に曖昧になりながら、明確にドアだけは、踏み越えたら何かが変わってしまう仕切りとして機能しているのが印象的だった。
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