しょうた

異人たちのしょうたのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
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寂しさ、怖さ。胸のかたまり。
けして楽しい映画ではなかった。だが、作り手の切実な思いが込められていたのではないか。
イギリスで「孤独省」が設立されたのは7、8年は前だったと思うが、その頃に孤独を癒すためのハグ・カフェがロンドン人気だ、という記事を読んだ記憶がある。
この映画はそうした社会状況を反映したものだとも言えそうだ。

アダムのどこか怯えたような瞳が印象的だ。
自分のなかの「子ども」を上手く成長させられない、アダルトチルドレン(本来の意味とはずれるが)の物語とも言えるだろうか。
ラストは星になった「ヨダカの星」を思い出した。

ゲイ(クイア)の映画は「エゴイスト」といい、なぜかいつも哀しい。
山田太一がこの映画を観たら、何と言っただろうか。映画「異人たちとの夏」をもう一度見たくなった。
「世界最高級の日本のウイスキー」はオマージュか。
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