para

異人たちのparaのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
4.1
1人で心の奥底に抱える孤独や辛さ。
寂しくはないが物悲しく身の置き場のないような窮屈さはなかなか他者とは分かち合えないし積極的に共有しようとも思わない。
それでもやはり誰かに自分を理解して認めてもらいたい…
あの世とこの世の夢うつつ、夢オチ、いろいろな解釈出来そうな夢幻的世界で、傷ついた心を解放し癒す道程と他者を受け入れ寄り添う心持ちの変化。

建物の中に仕舞い込まれたそれぞれの人生はまるで夜空の星のようで、各々が儚さと輝きを放っている。

聴き馴染んだブリティッシュシンセポップの数々(Pet Shop BoysにFrankie Goes To Hollywoodはゲイ枠でもあるのかも)が映像世界とリンクし心地良く耳福。

場内啜り泣きが聞こえた後の展開。
登場人物は本当にほぼ4人だけで、演技を魅せる。


とここまではまあ悪くはないとそこそこ評価でしたが
帰宅してあさイチ録画のスカパラ聴いて、すっかり忘れていたけれど私の人生はスカパラが前向きに楽しく支えてくれていたんだと思ったら何故か急にこの映画が自分事のように身近になった気がした。
そんな忘れられない作品。



ここでしか上映されない作品も多く貴重なミニシアター枠で仕事帰りに便利だからこれからも通うけど改めてスクリーンイマイチなので、他で観たらもっと高評価になったかも。
para

para