Kin

異人たちのKinのネタバレレビュー・内容・結末

異人たち(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

原作未読、大林宣彦監督映画も未観で、最低限の予備知識での鑑賞。想像してた内容を大きく超えて、驚きもあった。また全部を観終えてから、冒頭の地上からマンションを見上げるアダムと窓辺のハリーの目が合うシーンは凄い寂寞感、絶望的な孤独感を感じる。ハリーやアダムの台詞や行動、心情は全部昔の私、通ってきた感情。今も持っているけど。だから当事者として凄く苦しい映画でもあった。悲しいけれど、皆が許し、認め、そして孤独から解放されて旅立つ優しいエンディング。老犬と暮らしてる私的には虹の橋と重なった。最後にかかるフランキーゴーズトゥハリウッドの『power of love』の翻訳も字幕で出れば結末が分かり易かったのにと思う。結末が分かりずらいと思う方はこの曲の翻訳調べてみてね。
骨子はこの監督の作品『WEEK END』とほぼ同じ、こちらも好きだけど苦しかったな。今作『異人たち』はゲイとかでなくても、普通とされる家族や婚姻等から外れてると感じてたり、そこに居場所を見つけられないでいる人は観てみてね。

印象的な言葉
ハリー 自分の属性をクィアと呼びたい
アダム 自分の属性をゲイと呼びたい
ママ  それらをホモセクシャルと
時代の変化を感じるね

パパとアダムの会話で、我々当事者ととして心当たりのある部分でクスッとした後の台詞“俺も同じクラスだったらきっといじめてた“
ママがアダムに
“もう少し時間をもらえてたら、良いお母さんに変われたかもしれない…“

最後にアダムが一番好きな場所で、家族と一緒に食事できて本当によかったね。



更なるネタバレ






『ジェイコブズ・ラダー』だった。
ラストは優しいね…
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