異人たちのみちゃまるのネタバレレビュー・内容・結末

幼子のように両親と過ごす日々、孤独を忘れるようにハリーと過ごす日々。そんな日々を通して、アダムの抱える孤独やトラウマ、喪失と再生が繊細に描かれていた。主人公のセクシャリティは原作から変更されているが、アダムの抱える孤独感や、家族との関係性をより感じやすかったと思う。
タイトルの“異人たち”というのは、様々な意味を含んだものだと気付く。それは一般社会で“普通”とされる人生を歩まなかったアダムであり、異界の住人である両親でもあり、アダムと同じく同性愛者であり、かつ既に異界の人であったハリーでもあり。そして、心にしこりを抱える全ての人もまた、“異人”なのかもしれない。