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異人たちのROのネタバレレビュー・内容・結末

異人たち(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

12歳の時に両親を亡くし、ゲイというマイノリティとして生きるアダムの「孤独」がテーマの映画。

両親への満たされなかった愛情を求め、アダムのセクシャリティの告白に対して亡き両親が複雑な思いの中で、最後は一つの家族になっていく過程が愛おしかった。

特別な関係を持つハリーとの関係が、両親との邂逅と交錯するが、実際はハリーも亡くなっており、結局、アダムは実世界では孤独だという現実がいっそうアダムへの共感を深めるように感じた。

アダムの雰囲気ともの悲しくもふしぶしで見える希望、そしてアダムの徹底的な孤独が印象的な映画だった。

【ネタバレ】
アダムも実は亡くなっていたという解釈がありうる。
最初の火災ベルに伴う火事でアダムは亡くなっていて、電車内のせきでむせるアダムや両親への高熱を訴えるのは火事での死亡を示している。
アダムも亡くなっているからこそ、亡くなった両親やハリーとの出会えたのだ。
孤独なアダムは両親と打ち解け、最後はハリーの孤独を癒す存在になって、ハリーとアダムは星になる。
深くて音楽もマッチしている良い映画だった。
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